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元従業員に未払残業代を支払うときの源泉徴収はどうする? 税務上の取扱いを税理士が解説
おはようございます!代表の安田です。 未払残業代の請求や労務トラブルの解決に伴い、退職した元従業員に対して金銭を支払うケースは、近年珍しくありません。このとき、会社側が悩みやすいのが、「この支払いは源泉徴収が必要なのか」「必要なら、どのように計算するのか」という点です。 特に、示談書や合意書の中で「解決金」「和解金」などの名称が使われていると、給与や賞与とは別物のように見えてしまうことがあります。しかし、税務上は名称ではなく実質で判断するため、未払残業代に相当する部分は、原則として給与または賞与として取り扱う必要があります。 今回は、元従業員に未払残業代を支払う場合の源泉徴収の考え方について、実務で押さえておきたいポイントを整理して解説します。 1.未払残業代は「解決金」という名前でも税務上は給与・賞与になりうる 会社が元従業員に支払う金銭のうち、内容が実質的に過去の時間外労働の対価であるなら、税務上は未払残業代として扱われます。そして、その未払残業代は、支給方法によって賞与または給与として整理されます。 つまり、契約書や示談書にどのような名称を
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4月21日読了時間: 5分


【2026年3月期】GM課税(グローバル・ミニマム課税)と税効果会計の実務|引き続き「影響を反映しない」取扱いが継続
おはようございます!代表の安田です。 グローバル・ミニマム課税(GM課税、いわゆるPillar Two)は、国際的な合意に基づき導入が進む新しい国際課税ルールです。 日本でも制度の見直しが続いており、令和8(2026)年度税制改正では、各対象会計年度の国際最低課税額に対する法人税(IIR)などの見直しや、新たな適用免除基準の創設などが予定されています。 一方で、決算実務(税効果会計)で多くの企業が気にするのは、「GM課税の影響を繰延税金資産・負債に反映すべきか?」という点です。結論から言うと、2026年3月期決算でも、GM課税の影響を税効果会計に反映しない取扱いが継続する整理になります。 本日は、その根拠と、今後の見通しを公認会計士の視点で整理します。 1. GM課税の見直しは続くが、税効果の扱いは「実務対応報告第44号」が軸 GM課税制度に係る税効果会計の取扱いについては、実務対応報告第44号「グローバル・ミニマム課税制度に係る税効果会計の適用に関する取扱い」が適用されます。 この実務対応報告では、税効果会計の適用にあたり、通常の税効果適用指針
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4月20日読了時間: 3分


東京都主税局Q&A更新(2026年3月期申告向け)|減資・資本金1億円以下でも対象になる要件を整理
おはようございます!代表の安田です。 東京都主税局は、外形標準課税に関するQ&Aを更新し、2026年3月期の申告実務を意識した設問を追加しました。今回の更新では、令和6年度税制改正で導入された「減資への対応」や、令和8年4月以後に本格化する「100%子法人等への対応」など、実務上つまずきやすい論点に関するQ&Aが追加されています。 外形標準課税は「資本金1億円超」が典型的な対象要件ですが、改正後は、当事業年度末の資本金が1億円以下でも申告が必要になるケースがあり、3月決算法人ほど影響が出やすい点が注意点です。 本日は、更新されたQ&Aの方向性を踏まえ、企業の実務担当者が押さえるべきポイントを整理します。 1. なぜ重要?資本金1億円以下でも外形標準課税の対象になり得る 令和6年度税制改正による外形標準課税の見直しで、令和7年4月1日以後開始事業年度から、いわゆる「減資への対応」が導入されています。 具体的には、従来の基準(資本金または出資金が1億円超)を維持しつつ、次の条件を満たす場合、当事業年度末が資本金1億円以下でも外形標準課税の対象として申
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4月18日読了時間: 4分


国税庁が食事支給の非課税限度額引上げに係る改正通達を公表|令和8年4月からの実務対応を解説
おはようございます!代表の安田です。 会社が役員や従業員に対して行なう食事支給は、福利厚生実務の中でも相談が多いテーマです。 特に、社員食堂、弁当補助、在宅勤務時の食事補助、深夜勤務者への夜食代などは、会社側としては福利厚生のつもりでも、税務上は給与課税になるかどうかを慎重に確認する必要があります。 こうした中、国税庁は食事支給の非課税限度額引上げに係る改正通達を公表しました。 従業員等への食事支給に係る所得税の非課税限度額は、月額3,500円から月額7,500円へ引き上げられます。また、深夜勤務に伴う夜食の現物支給に代えて支給する金銭についても、非課税限度額が1回300円から650円へ見直されています。いずれも令和8年4月1日以後に支給すべき食事又は金銭から適用されます。 今回は、この改正通達の内容と、企業が実務で押さえておきたいポイントを整理して解説します。 食事支給は原則として給与課税の対象 まず前提として、会社が役員や従業員に食事を支給した場合、その経済的利益は原則として給与所得の対象になります。もっとも、一定の要件を満たす場合には、食事
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4月16日読了時間: 6分


国税庁がインボイスQ&Aを改訂|3割特例の適用関係と実務上の注意点を税理士が解説
おはようございます!代表の安田です。 インボイス制度が始まって以降、事業者にとって消費税実務はますます複雑になっています。登録のタイミング、免税事業者からの仕入れの経過措置、簡易課税との選択関係など、判断を誤りやすいテーマが少なくありません。 こうした中、国税庁は2026年4月1日付で「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」を改訂しました。 今回の改訂では、令和8年度税制改正で創設された「3割特例」に関する問答が新たに追加されたほか、既存の「インボイスの取扱いに関するご質問」の内容の取込みや、免税事業者等からの課税仕入れに係る経過措置(7割・5割・3割控除)の反映も行なわれています。加えて、消費税法基本通達も一部改正されています。 今回は、このQ&A改訂のうち、特に実務への影響が大きい3割特例を中心に、押さえておきたいポイントを整理します。 今回の改訂で何が追加されたのか 資料によると、今回のインボイスQ&A改訂では合計6問が追加されています。内訳は、既に公表されていた「インボイスの取扱いに関するご質問」からの取込み
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4月15日読了時間: 7分


グループ間取引の書類保存特例とローカルファイルの関係とは?令和8年度改正の実務対応を解説
おはようございます!代表の安田です。 令和8年度税制改正では、企業グループ内で行なう一定の取引について、新たな書類保存ルールが設けられる予定です。親子会社間や関連会社間で、無形資産の譲渡・貸付けや技術指導などの役務提供を行っている企業にとっては、契約書や社内資料の整備がこれまで以上に重要になります。 今回の改正で注目されているのが、企業グループ間の取引に係る書類保存の特例です。この特例では、契約書などの取引関連書類に、対価の額を算定するために必要な事項の記載や記録がない場合、その内容を明らかにする補完書類等を取得または作成し、保存することが求められます。補完書類等の保存がない場合には、青色申告の承認取消事由等に該当し得るとされており、軽く見てよい制度ではありません。 一方で、国際税務に対応している企業では、すでに移転価格税制のローカルファイルを作成・保存しているケースもあります。そこで実務上気になるのが、「ローカルファイルがあるなら、今回の新特例でも別途書類を作る必要があるのか」という点です。 新しい書類保存特例とは何か 今回の特例は、内国法人が
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4月12日読了時間: 6分


防衛特別法人税とは?別表一次葉一の提出漏れと加算税の取扱いを税理士が解説
おはようございます!代表の安田です。 令和7年度税制改正により、新たに防衛特別法人税が創設されました。 この制度は、令和8年4月1日以後に開始する事業年度から適用される予定で、今後の法人税申告実務に新たな確認項目を加えるものになります。防衛特別法人税は原則としてすべての法人に申告義務があるため、たとえ納付税額が生じない場合でも、申告上は注意が必要です。 特に実務で気をつけたいのが、申告書様式の変更です。 防衛特別法人税の計算欄は、法人税等の申告書である別表一の「次葉一」として追加される予定で、今後は別表一の初葉に加えて次葉一・次葉二という構成になります。 今回は、防衛特別法人税の基本と、別表一次葉一の提出漏れがあった場合の取扱いについて、税理士の視点からわかりやすく解説します。 防衛特別法人税とは何か 防衛特別法人税は、一定の法人税額を基礎に課される新税です。資料によれば、課税の対象は各課税事業年度の基準法人税額であり、これは所得税額控除や外国税額控除等の適用前の法人税額を指します。そこから基礎控除額年500万円を差し引いた課税標準法人税額に、税
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4月10日読了時間: 5分


賃上げ税制が廃止されても給与等支給額の計算は必要?大企業の実務対応を税理士が解説
おはようございます!代表の安田です。 令和8年度税制改正では、大企業向けの賃上げ促進税制について大きな見直しが行われます。具体的には、令和8年4月1日以後に開始する事業年度から、大企業向けの措置が廃止されることになりました。これにより、大企業では「もう賃上げ税制の計算は不要になる」と考えたくなるかもしれません。 しかし、実務はそれほど単純ではありません。 賃上げ促進税制そのものは使えなくなっても、継続雇用者給与等支給額の計算は、他の税制を適用する場面で引き続き必要になるケースがあります。つまり、「賃上げ税制が廃止された=給与等支給額の検証も不要」とは言えないのです。 今回は、令和8年度改正における賃上げ税制の廃止と、その後も残る給与等支給額計算の実務について、税理士の視点から整理して解説します。 大企業向け賃上げ促進税制はどう変わるのか 資料によると、令和8年度改正により、令和8年4月1日以後開始事業年度から、大企業向けの賃上げ促進税制が廃止されます。 ここでいう大企業向け措置の廃止は、単に税額控除の縮小ではなく、制度自体が適用できなくなるという
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4月9日読了時間: 6分


グループ間取引の「書類保存特例」とは?シェアードコスト等の実態確認に備える実務ポイント
おはようございます!代表の安田です。 令和8年度税制改正で、企業グループ内取引に関する新しいルールとして「企業グループ間の取引に係る書類保存の特例」が創設されます。これは、関連者との一定取引について、支払額の算定根拠などが請求書・契約書等に十分記載されていない場合、不足情報を補う書類の取得・作成・保存を義務付けるものです。 ここで重要なのは、この特例が取引価格の妥当性(高い/安い)を直接問う制度ではなく、取引実態を客観的に確認することが目的とされている点です。 一方で、保存が不十分だと青色申告の承認取消事由等に該当し得るため、企業側(特に支払側)は早期の体制整備が不可欠になります。 本日は、制度の概要と、実務で準備すべきポイントをわかりやすく解説します。 1. いつから対象?適用開始は「令和8年4月1日以後」の関連者取引 本特例は、令和8年4月1日以後に行なわれる関連者との取引が対象となります。 グループ内取引は毎月・毎期継続するものが多いため、「制度開始後に慌てる」のではなく、2026年4月に間に合うように事前に棚卸ししておくのが現実的です。
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4月7日読了時間: 5分


食事支給の非課税限度額が引上げへ
おはようございます!代表の安田です。 令和8年度税制改正では、企業の福利厚生実務に影響する見直しとして、食事の現物支給に係る所得税の非課税限度額の引上げが予定されています。 今回の改正は、役員や従業員に対して会社が食事を提供している企業にとって、実務上かなり重要なテーマです。特に、社員食堂の運営、仕出し弁当の補助、福利厚生制度の整備などを行なっている会社では、給与課税の判定や社内規程の見直しが必要になる可能性があります。 非課税限度額は現行の月額3,500円以下から月額7,500円以下へ引き上げられる予定で、令和8年4月1日以後に支給する食事から適用される見込みです。 物価上昇が続くなかで、従業員の食事補助を手厚くしたいと考える企業は少なくありません。今回の見直しは、そうした企業の福利厚生施策を後押しする内容として注目されています。 食事支給は原則として給与課税される まず前提として、会社が役員や従業員に食事を提供した場合、その経済的利益は原則として給与等として課税対象になります。もっとも、食事の提供には福利厚生としての性格もあるため、一定の要件
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4月2日読了時間: 5分


東京国税局管内の税務署で納税証明書の受付時間が短縮へ|2026年5月からの実務対応を解説
おはようございます!代表の安田です。 融資申込、許認可、入札参加、補助金申請などの場面で、納税証明書の取得が必要になるケースは少なくありません。税理士事務所でも、顧問先から「急ぎで納税証明書を取りたい」「今日中に税務署へ行けば間に合うか」といった相談を受けることがあります。 こうした実務に関係する動きとして、東京国税局管内では、2026年5月1日から税務署窓口での納税証明書の受付時間が短縮されます。これまで8時30分から17時までだった受付時間が、9時から15時までへ変更される予定です。対象は東京国税局管内の全税務署とされています。 窓口での対応時間が大きく短くなるため、従来と同じ感覚で動いていると、取得手続が間に合わないおそれがあります。今回は、この変更内容と実務上の対応ポイントを整理して解説します。 納税証明書とは何か 納税証明書は、確定申告書等を提出した場合の納税額や所得金額などを証明する書類です。金融機関への提出資料として求められることもあれば、官公庁手続や各種審査の添付資料として必要になることもあります。資料でも、納税証明書がこうした内
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3月31日読了時間: 5分


令和8年分の人的控除は12月1日前後で取扱いが変わる?基礎控除引上げと年末調整の実務対応を解説
おはようございます!代表の安田です。 令和8年度税制改正では、所得税の人的控除に関する見直しが予定されています。具体的には、基礎控除額の引上げ、給与所得控除の最低保障額の引上げ、そして同一生計配偶者や扶養親族の所得要件の見直しなどが含まれています。会社員や個人事業者に広く関係する改正であるため、関心を持っている方も多いのではないでしょうか。 ただし、今回の改正で実務上特に注意したいのは、令和8年分の所得税に適用される改正であっても、実際の施行日は令和8年12月1日予定とされている点です。このため、年末調整や準確定申告のタイミングによって、改正後のルールをそのまま使えるケースと、いったん現行法で処理したうえで後日対応が必要になるケースに分かれます。 企業の給与担当者、経理担当者、そして年の途中で出国や相続が関係するケースでは、特に見落とせない論点です。 令和8年度税制改正で何が変わるのか 今回予定されている主な見直しのひとつが、基礎控除額の引上げです。添付資料によれば、合計所得金額2,350万円以下の者について、基礎控除額を4万円引き上げる方向とさ
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3月25日読了時間: 7分


税制改正)事業承継税制の「計画提出期限」が延長
おはようございます!代表の安田です。 令和8年度税制改正では、中小企業の円滑な世代交代を支援する事業承継税制(特例措置)について、承継計画の提出期限が延長されることとなりました。 「後継者が決まらず、まだ計画を出せていない」「制度は知っているが、いつまでに何をすればよいか分からない」 このような経営者の方にとって、極めて重要な改正といえます。 1.事業承継税制(特例措置)のおさらい 事業承継税制(特例措置)は、 非上場株式等(法人版) 個人事業用資産(個人版) を後継者に承継する際の相続税・贈与税の納税を実質的に猶予・免除する制度です。 通常の相続税・贈与税と比べて極めて大きな節税効果がある一方で、 事前に「承継計画」を提出していること 期限内に承継を実行すること が適用の前提条件となっています。 2.今回の改正ポイント 「承継計画の提出期限」が延長 ① 法人版事業承継税制(特例措置) 非上場株式等に係る特例承継計画の提出期限が、次のとおり延長されます。 改正前:2026年(令和8年)3月31日 改正後:2027年(令和9年)9月30日 → 1
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3月24日読了時間: 3分


令和8年度改正 少額減価償却資産の特例は「事業年度」ではなく「取得日」で40万円基準に切替
おはようございます!代表の安田です。 令和8年度税制改正大綱では、中小企業者等が使える少額減価償却資産の特例について、対象資産の取得価額基準を30万円未満から40万円未満へ引き上げる方針が示されました。今回のポイントは、基準の切替が「施行日以後に開始する事業年度」ではなく、施行日以後に取得等する資産から適用される見込みである点です。 このため、同じ事業年度の中でも、資産の取得時期が施行日前か施行日以後かで、30万円基準と40万円基準が混在する可能性があります。実務での誤りを防ぐため、適用関係を整理します。 1. 少額減価償却資産の特例のおさらい 本特例は、中小企業者等が取得価額30万円未満の少額減価償却資産を取得等して事業の用に供した場合に、損金経理を要件として、その事業年度に取得価額を損金算入できる制度です。対象には器具備品や機械装置などの有形資産だけでなく、ソフトウエア、特許権、商標権などの無形資産も含まれ、中古資産も対象になります。 適用限度額として、対象年度に取得等した少額減価償却資産の取得価額の合計が300万円まで、という上限は維持され
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3月19日読了時間: 4分


令和8年度改正のグループ間取引書類保存特例とは?必要な記載事項と補完書類を税理士が解説
おはようございます!代表の安田です。 令和8年度税制改正では、企業グループ内で行なう一定の取引に関する書類保存ルールが新たに整備される予定です。とくに、親子会社間や実質的支配関係のある法人間で、技術指導などの役務提供や無形資産の譲渡・貸付けを行っている会社にとっては、今後の契約書や社内資料の作り方に影響する重要な改正といえます。 今回の制度では、取引関連書類等に「対価の額を算定するために必要な事項」の記載や記録がない場合、これを補う書類を別途取得または作成し、保存することが求められます。資料によると、この補完書類等が保存されていない場合には、青色申告の承認取消事由等に該当し得るとされています。 グループ会社間の取引は、社内的には当然のやり取りとして処理されがちですが、税務上は後から説明できる状態にしておくことが重要です。今回は、このグループ間取引の書類保存特例について、実務上押さえておきたいポイントを整理して解説します。 グループ間取引の書類保存特例とは? この特例は、内国法人が持株関係や実質的支配関係などのある関連者との間で、一定の特定取引を行
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3月18日読了時間: 7分


令和9年分から「給与+年金」の控除合計に上限
おはようございます!代表の安田です。 令和8年度税制改正大綱では、給与等と公的年金等の両方の収入がある人について、給与所得控除と公的年金等控除の合計額に上限を設ける方針が示されました。 現行は給与所得控除と公的年金等控除を両方使えるため、給与だけの人と比べて税負担が軽くなり得る点が公平性の観点から問題視されていました。 本日は、改正内容のポイントと、対象になりやすい人、実務での注意点を税理士が解説します。 1. 何が変わる?控除の合計上限は280万円 改正後は、給与所得控除額と公的年金等控除額の合計額に上限が設けられ、上限は280万円となる予定です。適用は令和9年分の所得税からとされています。 2. 背景 在職老齢年金の見直しで「給与+年金」の手取りが増えやすくなる 65歳以上になると老齢基礎年金・老齢厚生年金を受給でき、所得税法上は公的年金等として雑所得に該当します。給与等と公的年金等の両方がある場合、給与所得控除と公的年金等控除の適用を受けられます。 さらに、年金制度改革法により令和8年4月から在職老齢年金制度の基準額が月65万円(改正前は月
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3月13日読了時間: 3分


特定親族特別控除が使えても「扶養親族向け控除」は使えない?
おはようございます!代表の安田です。 令和7年度改正で創設された特定親族特別控除は、子などの収入が増えて扶養親族から外れた場合でも、一定の要件を満たせば親側で控除を受けられる制度です。初適用となる令和7年分の確定申告から、実務での問い合わせが増えやすいテーマです。 ただし重要なのは、子が特定親族に該当する場合、扶養親族等であることを要件とする他の所得控除は適用できないケースがある点です。 1. 特定親族とは何か 特定親族は、19歳以上23歳未満で、合計所得金額が58万円超123万円以下の親族等をいいます。 一方、扶養親族は合計所得金額が58万円以下等の親族等をいうため、特定親族は扶養親族に該当しません。 2. なぜ問題になるのか:扶養親族を要件とする控除がある 所得控除の中には、扶養控除のように「扶養親族がいること」を前提とするものが複数あります。子が扶養親族から外れて特定親族になった場合、それらの要件を満たさなくなり、親側で使えない控除が出てきます。 3. 特定親族になると使えない可能性がある主な所得控除 寡婦控除 障害者控除 所得金額調整控除
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3月12日読了時間: 2分


デューデリ費用は「全額損金」にならない?東京地裁が示した判断枠組みと実務の落とし穴
おはようございます!代表の安田です。 M&Aでは、仲介会社への報酬、法務・財務デューデリジェンス(DD)費用などがまとまった金額になります。これらを当期の損金にできるのか、それとも株式の取得価額に含めて資産計上(=当期損金にならない)すべきなのかは、税務上の重要論点です。 東京地方裁判所は、株式取得型M&Aにおけるデューデリ費用が「有価証券の購入のために要した費用」に該当するかを巡る事件で、国の更正処分等の一部を取り消し、判断枠組みを示しました。本件は、株式購入によるM&Aで生じたデューデリ費用の税務上の取扱いについて、初の司法判断とされています。 この記事では、判決が示した考え方を、実務で使える形に整理します。 1. 争点:デューデリ費用は「株式の取得価額に加算」か「当期損金」か 本件では、M&A仲介会社への報酬などデューデリ費用約1億2,000万円を損金算入して申告したところ、税務当局が「有価証券の購入のために要した費用」に当たるとして、株式の取得価額に加算すべきと判断し更正処分等を行ったことから争いになりました。 2. 東京地裁の判断枠組み
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3月9日読了時間: 4分


令和8年度改正で強化される「特定税額控除の不適用措置」とは?
おはようございます!代表の安田です。 令和8年度税制改正大綱では、いわゆる「特定税額控除規定の不適用措置」(措法42の13⑤)が強化される見込みです。狙いは、賃上げや国内投資に消極的な大企業に対し、研究開発税制等の一部税額控除を適用させない(ムチ税制)こと。 適用は令和8年4月1日以後開始事業年度から予定されています。 本日は、制度の全体像と、実務で見落としやすいポイントを税理士の視点で整理します。 1. そもそも「不適用措置」とは?(対象は資本金1億円超の大企業) この制度は、資本金1億円超の大企業が、 賃上げに消極的(継続雇用者給与等支給額要件) 設備投資に消極的(国内設備投資額要件) などの不適用要件を満たした場合に、一定の優遇税制の税額控除が使えなくなる仕組みです。令和8年度改正では、適用期限の延長や対象税制の追加に加え、要件がより厳しくなります。 2. 改正のポイント①:適用期限を2年延長(~令和11年3月31日) 改正大綱では、不適用措置の適用期限を2年延長し、令和11年3月31日までとする方針が示されています。 3....
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3月7日読了時間: 4分


アーンアウト条項付き株式の調整金は譲渡所得にならない?
おはようございます!代表の安田です。 M&Aでよく見かけるアーンアウト条項は、買収対価の一部を将来の業績目標達成に連動させて支払う仕組みです。売主側としては「株式の売却代金の一部」と捉えがちですが、税務上の所得区分は必ずしも譲渡所得になるとは限りません。 東京国税不服審判所は、アーンアウト条項に基づき後日支払われた価額調整金について、株式移転時点で金額や支払の有無が確定していないことなどを理由に、譲渡所得には該当せず、支払があった年分の雑所得に該当すると判断しました。 本日は、この裁決のポイントと、実務での注意点を整理します。 1. 事案の概要 株式譲渡から3年後にEBITDA連動の調整金を受領 本件は、株式譲渡契約において、譲渡価額を「固定の譲渡価額+価額調整金」で構成し、価額調整金を3か年平均EBITDAを基礎に算定する仕組みでした。調整金がプラスなら買主が売主へ支払う一方、マイナスなら売主が買主へ支払うという、双方向の調整条項が置かれていました。 売主は令和2年に株式を譲渡し対価の一部を受領、その後令和5年に算定された価額調整金を受領しまし
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3月6日読了時間: 4分
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