税制改正)「防衛特別所得税(仮称)」が創設されます
- yasuda-cpa-office
- 6 日前
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おはようございます!代表の安田です。
令和8年度税制改正大綱では、防衛力の抜本的な強化に必要な財源を確保するため、新たに「防衛特別所得税(仮称)」を創設する方針が示されました。
一方で、家計への急激な影響を避けるため、復興特別所得税の税率引下げとセットで導入される点が特徴です。
本記事では、制度の仕組みと実務上の注意点を解説します。
■改正の背景ー防衛費増額と安定財源の確保
政府は、防衛力を中長期的に強化する方針のもと、継続的・安定的な財源確保が必要であるとしています。
その一環として、
令和5年度税制改正大綱で示された方向性を踏まえ
所得税に新たな付加税的な仕組みを導入
することが、今回の改正の背景です。
■防衛特別所得税(仮称)の概要
● 課税の仕組み
防衛特別所得税は、「基準所得税額」をベースに計算されます。
税率:1.0%
税額:基準所得税額 × 1.0%
課税期間:令和9年(2027年)分以後、当分の間
計算方法や申告・納付、源泉徴収の取扱いは、復興特別所得税と同様の仕組みが想定されています。
■復興特別所得税はどう変わるのか
防衛特別所得税の導入と同時に、復興特別所得税については次の見直しが行なわれます。
● 税率の引下げ
現行:基準所得税額 × 2.1%
改正後:基準所得税額 × 1.1%
この結果、
防衛特別所得税(1.0%)+復興特別所得税(1.1%)= 合計 2.1%
となり、当分の間、年間の税負担は実質的に変わらない仕組みとなっています。防衛力強化に係る財源確保のための税制措置(所得税)
■ただし「将来的な負担増」には注意
今回の改正で見落としがちなのが、復興特別所得税の課税期間延長です。
現行の課税終了:2037年(令和19年)12月31日まで
改正後:2047年(令和29年)12月31日まで(10年間延長)
防衛特別所得税は「当分の間」とされている一方、復興特別所得税は明確に課税期間が延長されます。その結果、生涯ベースで見ると、実質的な税負担は増加することになります。
■実務への影響ー年末調整・源泉徴収への影響は?
防衛特別所得税は、復興特別所得税と同様の取扱いとされるため、
年末調整
確定申告
給与・報酬の源泉徴収
については、制度開始時に様式や計算方法の変更が想定されます。
実務上は、
システム対応
給与計算ソフトのアップデート
従業員への説明
が必要となる可能性があります。
■税理士の視点:今後の注目点
現時点では、税制改正大綱段階のため、
防衛特別所得税の「当分の間」の具体的期間
法律上の正式名称
住民税への影響の有無
などは、今後の法案・通達で明確化される見込みです。
特に、「実質的にいつまで負担が続くのか」は、個人のライフプランにも影響するため、今後の動向に注意が必要です。
■まとめ
防衛特別所得税(仮称)の創設は、
短期的には税負担を据え置く配慮がなされている
中長期的には実質的な税負担増につながる
という二面性を持つ改正です。個人の確定申告や給与計算の実務では、導入時期に向けた準備が不可欠となります。
当事務所では、
税制改正が個人・法人に与える影響整理
年末調整・源泉徴収対応のサポート
中長期的な税負担を踏まえた税務アドバイス
を行っています。
防衛特別所得税を含む最新の税制改正についてご不明点がありましたら、お気軽にご相談ください。
