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大企業向け令和8年度税制改正要望のポイント

  • yasuda-cpa-office
  • 11月15日
  • 読了時間: 2分

おはようございます!代表の安田です。


令和8年度に向けて各府省庁からの税制改正要望が出揃い、大企業に関係する重要な論点が浮かび上がってきました。本記事では、その中でも注目度の高い項目を整理しました。


1. 研究開発税制の見直し

経済産業省は、量子技術やAIといった 戦略技術領域を対象とする新類型「戦略技術領域型」 の創設を要望しています。

  • 法人税額控除の上限を既存制度とは別枠で設ける

  • 控除率のインセンティブ強化

  • 繰越制度の導入

といった点が盛り込まれており、国際的なイノベーション競争を意識した制度設計となっています。


2. 投資促進税制の新設

「大胆な投資促進税制」 として、建物・機械設備・ソフトウェア等への投資について、5年間の時限措置で税額控除や即時償却を可能とする新制度が求められています。企業規模を問わず適用可能とされ、国内投資の活性化が狙いです。


加えて、カーボンニュートラル投資促進税制の延長や要件見直しも要望されており、脱炭素関連投資への後押しも継続する見込みです。


3. 組織再編税制(スピンオフ税制)の拡充

現在の「パーシャルスピンオフ税制」について、適格要件の緩和が提案されています。

  • 従業者継続要件(概ね90%以上)を引き下げ

  • ノンコア事業の切り出しを容易化

  • コア事業集中やスタートアップ創出を促進

将来的には恒久化も視野に入れており、事業ポートフォリオの再構築に影響を与える可能性があります。


4. 国際課税の見直し

  • 外国子会社合算税制:課税範囲や経済活動基準、免除範囲の見直し

  • グローバル・ミニマム課税:企業負担の過度な増加を避けつつ、国際的な議論に対応

特にグローバル・ミニマム課税(Pillar2)については、導入後の実務課題が顕在化しており、その改善が焦点となっています。


まとめ

  • 研究開発投資の促進と戦略技術領域への支援強化

  • 国内投資を後押しする新たな投資促進税制

  • 事業再編を後押しするスピンオフ税制の要件緩和

  • 国際課税制度の見直しによる企業負担調整


令和8年度の改正は、大企業の成長戦略や国際競争力に直結する内容が多く含まれています。




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