【第3回】審査に通る創業計画書とは?
- yasuda-cpa-office
- 7月9日
- 読了時間: 3分
おはようございます!代表の安田です。
本日は日本政策金融公庫での創業融資制度の記事の3回目です。
「計画書の質=あなたの信用力」
創業融資において、最も重視される書類が「創業計画書」。
日本政策金融公庫では、この書類をもとに「事業の可能性」や「経営者の考え」を読み取り、融資の可否を判断します。
つまり、創業計画書は資金調達の勝負どころなのです。今回は審査に通る創業計画書の基本構成と、審査官に刺さる記載のコツを実例を交えて解説します。
創業計画書の基本構成(7項目)と記載例
① 創業の動機と背景
あなたの起業理由、経験、想いを簡潔に。ストーリー性を持たせると印象が強くなります。
例:「10年間カフェ勤務で店舗運営と仕入業務を担当。地元で安心して過ごせる親子カフェを立ち上げたい。」
② 事業内容と提供する商品・サービス
専門用語を避け、誰でも分かるように書きましょう。
例:「地域密着型のキッズスペース併設カフェ。ベビーフード、オーガニック素材を使った軽食を中心に提供」
③ 市場分析とターゲット層
誰に対して・どんなニーズに応えるかを、数字を交えて説明。
例:「○○エリア半径1km圏内に小児科8件、保育園12施設。子育て世代が多く、飲食+子育て支援ニーズが高い」
④ 販売戦略と営業手法
開業後の集客プランを示します。販促ツール(SNS・チラシ・Web広告)や販路も忘れずに。
⑤ 売上・利益計画と資金繰り
1〜2年先までの収支計画が必要です。特に以下に留意:
単価×販売数で売上を積算する根拠を示す
必要経費(家賃、人件費、仕入など)は適正か?
⑥ 必要資金と調達方法
総額の内訳(設備費・運転資金)を見積書等で裏付け、自己資金と融資希望額を明記。
⑦ 経営者のプロフィール
経歴・実績・保有資格など、事業に活かせるスキルを中心に記載。
審査官がチェックする“3つの視点”
実現可能性:計画が現実に実行できる内容か?過度に甘い見通しになっていないか?
誠実性と一貫性:面談の説明と書類の内容が一致しているか?
数字と根拠:数字の積算根拠や収支のバランスは論理的か?
面談時のポイント:準備で8割決まる
書類に沿って説明できるよう練習しておく
詰まってもOK。資料を見ながらで問題なし
質問を想定して、自分の言葉で答えられるようにしておく(例:「なぜこの立地に?」「なぜこの価格設定に?」)
まとめ:創業計画書は“経営者としての姿勢”を映す鏡
「通る計画書」とは、決して派手な数字や夢を語るものではありません。大切なのは、現実的な数字と熱意のこもったビジョンの両立。
支援機関や顧問税理士等のアドバイスも受けながら、信頼される創業者像を創りましょう。


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