【令和7年分】基礎控除の引上げ等と確定申告が必要になるケース(年末調整だけで足りる?)
- yasuda-cpa-office
- 22 時間前
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おはようございます!代表の安田です。
令和7年分(令和7年中の所得)から、所得税の人的控除まわりが見直され、基礎控除や給与所得控除の引上げ、配偶者控除等の所得要件の引上げに加えて、「基礎控除の特例」や「特定親族特別控除」が新設されました。
多くの会社員・年金受給者の方は年末調整で完結しますが、年の途中で退職・出国・死亡などがあると、年末調整では新ルールが反映されず、確定申告が必要になることがあります。
本日は、申告期限が迫る令和7年度分において「確定申告が必要になる人/ならない人」を、実務で迷いやすいポイントに絞って整理します。
1. 原則:年末調整で新ルールが反映される人は確定申告不要
令和7年度改正の人的控除関係は、令和7年分以後の所得税に適用されます。そして給与所得者については、「令和7年中に支払うべき給与等」のうち、最後の支払日が「12月1日以後」になるものは、年末調整で改正内容が反映される扱いになります。
つまり、年末調整を受けていて、追加の控除漏れや副収入などがなければ、基本的に確定申告は不要です。
2. 要注意:最後の給与支払日が「11月30日以前」だと確定申告が必要になりやすい
一方で、令和7年中に支払うべき最後の給与等が、2025年11月30日以前になっている場合は、年末調整の場面で「従前の例(改正前)」で処理する取り扱いになります。
典型例は次のとおりです。
年の途中で出国して非居住者になった(海外赴任、転職で国外移住など)
年の途中で死亡して退職扱いになった
そのほか、年末調整が11月までに完結してしまう事情がある
この場合、年末調整では基礎控除引上げ等が反映されないため、改正後の控除を適用して税額を精算するには確定申告が必要になる、という整理です。
3. 具体的に「確定申告を検討すべき」チェックリスト
次に当てはまる方は、確定申告で税額が下がる(還付になる)可能性があるため、早めに確認しましょう。
退職・出国・死亡などで年末調整が早期に終わった
令和7年中の最終給与が 11月30日以前
年末調整は受けたが、改正後の控除が入っていない可能性がある
人的控除が増える/新しい控除の対象になりそう
配偶者控除・配偶者特別控除の判定ライン付近
扶養親族の状況が変わった
新設の「基礎控除の特例」「特定親族特別控除」に該当する可能性がある
(※該当性は所得金額・親族要件の組合せで決まるため、個別判定が必要です)
4. 会社側(人事・経理)の実務ポイント:途中退職者の案内が重要
従業員が年途中で退職・出国等した場合、会社としては年末調整を実施していても、本人の確定申告が必要になるケースがあります。
実務上は、以下のような案内が有効です。
「最終給与の支払日が11月30日以前の方は、控除改正の反映のため確定申告が必要になる可能性があります」
「源泉徴収票・控除証明書を揃えて、還付の有無を確認してください」
「出国者は非居住者判定や提出方法が変わることがあるため、早めに相談してください」
5.予定納税の減額申請をした人も、最終的には確定申告で精算される
所得税の予定納税額の減額申請は、原則としてその年の税法を前提に見積計算します。
ただし令和7年分については、減額申請の最終期限が施行日前となる関係もあり、見積額の計算に改正内容が織り込まれていない扱いになります。
その結果、確定申告で年間税額を確定させて精算する流れになります。
6. よくある質問(FAQ)
<Q1. 年末調整済みでも確定申告した方がいい?>
副業・医療費控除・寄附金控除など別の理由がなければ、多くは不要です。ただし、年の途中で退職・出国・死亡などで最終給与が11月30日以前なら、改正控除の反映のために申告が有利になることがあります。
<Q2. 自分が11月30日以前の対象かは何で確認する?>
まずは源泉徴収票や給与明細で、令和7年中の「最後の給与支払日」を確認してください。会社の賃金規程(締日・支払日)も参考になります。
<Q3. 還付申告はいつまで可能?>
還付申告には期限があります(原則として5年)。ただし、個別事情で変わることがあるため、早めの確認がおすすめです。
まとめ:ポイントは「最終給与の支払日が12/1以後か、11/30以前か」
12月1日以後に最終給与支払日が到来 → 年末調整で改正が反映されやすく、確定申告は原則不要
11月30日以前に最終給与支払日(退職・出国・死亡など) → 年末調整は従前処理になりやすく、改正適用のため確定申告が必要になり得る
予定納税の減額申請をしていても、最終的には確定申告で精算
「自分は確定申告が必要?」「申告すると還付になる?」など、判断に迷う場合は、源泉徴収票と控除証明書をご用意のうえ、早めに税理士へご相談ください。


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