【第5回】失敗しない創業融資|成功事例に学ぶ5つのポイントと落とし穴
- yasuda-cpa-office
- 7月11日
- 読了時間: 3分
おはようございます!代表の安田です。
本日は日本政策金融公庫での創業融資制度の記事の最終回です。
融資成功のカギは「準備8割、実行2割」
創業融資に通るかどうかは、運ではなく「準備の質」でほぼ決まります。これまでに数多くの創業者を支援してきた中で見えてきたのは、「成功する人」「落ちる人」には明確な傾向があるということ。
今回は、成功者に共通する5つのポイントと、ありがちな失敗例を具体的に紹介します。あなたの創業準備に活かせる“実践ノウハウ”を詰め込みました。
成功する創業者の共通点5選
① 数字の裏付けがある計画書を作っている
売上や利益の見込みは、「根拠」がなければ単なる願望です。成功している人は、以下のような情報をもとに積算根拠を明確に示しています:
地域の人口統計・競合数
1日の来店客数・平均単価・客層データ
Googleマップのレビュー件数やSNSフォロワー数(将来性)
② 自己資金を計画的に準備している
「親から借りた」「融資直前に入金した」などはNG。預金通帳で“積み上げの履歴”が見えることが信頼につながります。
③ 面談で自然体で説明できている
融資担当者が見るのは“熱意”ではなく“論理性”。成功する人は、自分の言葉で事業計画を説明し、想定質問にも冷静に答えています。
④ 専門家の支援を受けている
税理士や認定支援機関と連携し、計画書をブラッシュアップしてから提出しているケースが多数。面談前の模擬面接も有効です。
⑤ 創業後の資金管理意識が高い
資金繰り表やキャッシュ・フロー表を自ら作っている人は、融資後の経営も安定しやすく、公庫からの印象も良好です。
よくある失敗例とその回避法
失敗例①:楽観的すぎる売上計画
「月商100万円を3ヶ月目から達成」など、現実味のない予測は審査でマイナス評価。
✅ 回避法:競合調査や試算根拠(1日平均来客数×単価など)を明記。
失敗例②:計画書と面談内容が矛盾
書類では「SNSで集客」と書いていたが、面談では「SNSはやったことがない」と回答してしまうパターン。
✅ 回避法:書類と面談の一貫性を意識し、説明練習をしておく。
失敗例③:必要書類の不備・準備不足
履歴書に空白期間があったり、預金通帳のコピーを忘れたりするのもNG。
✅ 回避法:チェックリストを使って事前確認し、第三者の目でダブルチェック。
融資後こそ本当の勝負
創業融資は、ゴールではなくスタートライン。
大切なのは、借りたお金を「売上に変える仕組み」を実行すること。
そのために、
毎月のキャッシュ・フロー管理
販売戦略の継続的見直し
財務・会計の見える化
などを欠かさず行ないましょう。
融資後も公庫に経営相談できる体制があるため、孤立せずに継続的な支援を活用するのがおすすめです。
まとめ:準備がすべて。正しく備えれば、融資は必ず通る
創業融資の成功は、事業への情熱だけでなく“数値で語れる準備力”にかかっています。
全5回のシリーズでお伝えしてきた内容をもとに、ぜひあなた自身のビジネスを「信頼される計画」として形にしてください。創業融資はその第一歩。資金を味方に、夢の実現へ踏み出しましょう。

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