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JICPAが「登録上場会社等監査人」の体制整備へPT設置|監査法人の人的要件見直しと中小監査法人支援の動き

  • yasuda-cpa-office
  • 22 時間前
  • 読了時間: 3分

おはようございます!代表の安田です。


日本公認会計士協会(JICPA)は、上場会社の監査を担う登録上場会社等監査人について、体制整備を検討するプロジェクトチーム(PT)を設置したと公表しました。今後、2027年2月までに要綱案をまとめ、同年7月の総会決定を目指す方針が示されています。


今回の動きは、上場監査の信頼性確保の観点から、監査法人の人的体制(量・質)を含む要件見直しにつながる可能性があり、企業側(監査役等・経理・IR)にも影響が及び得ます。


本日は、発表内容と実務上の注目点を整理します。


1. 登録上場会社等監査人制度と「人的要件(最低人数)」の位置づけ

上場会社の監査を行うには、上場会社等監査人名簿への登録が必要で、監査法人の場合、公認会計士である社員の最低人数は「5人」と規定されています。


JICPAは、会計不正事例等を踏まえ、この「最低人数」の引き上げなど、自主規制の整備を行う方針を既に公表しており、今回のPT設置は、その具体化に向けた検討を進めるものと整理できます。


2. 今後の検討の方向性:「質」と「量」両面で要件を議論

会見では、要件について「質的な側面でも量的な側面でも、どのような要件とするか議論していく」との趣旨が示されています。つまり単純な人数増だけでなく、

  • 監査品質を担保する人材配置・育成

  • 品質管理体制(レビュー体制等)

  • 業務継続・リスク管理

といった中身まで踏み込んだ要件議論になる可能性があります。


3. 企業側への影響:監査契約・監査体制の見直しが必要になることも

監査法人側の要件が強化されると、企業側には次のような実務影響が想定されます。

  • 監査法人の体制変更(人員増強・提携・統合等)に伴う、監査計画や監査チームの変更

  • 監査報酬・監査工数の見直し(監査品質強化に伴うコスト増の可能性)

  • 監査役等/監査委員会による監査人評価項目(体制・専門性)のアップデート

  • 監査人の継続可否・監査人変更の検討が必要になるケース


特に、監査人選任・再任の議論では「監査品質を支える体制」をどのように確認し、記録(議事録等)に残すかが重要になりやすいです。


4. 中小規模監査法人への支援強化:ネットワーキングの場を継続

同会見では、中小規模監査法人への支援強化も併せて公表されています。中小規模監査法人は、上場国内会社の約3割にあたる約1,000社の監査を担うなど、一定のシェアがあるとされています。


JICPAは、昨年8月から今年2月にかけて全国各地で代表者との懇談会を19回開催し、監査法人同士のネットワーキングの場を設けてきたこと、今後も基盤強化に資する形でこうした場を継続する方針を示しています。


5. 企業が今からできる準備(監査役等・経理・IRの観点)

制度の最終形はこれからですが、企業としては早めに次を点検しておくと、環境変化に対応しやすくなります。

  • 監査人の体制(人員構成、品質管理、専門領域、継続監査の安定性)の把握

  • 監査役等/監査委員会での監査人評価項目の見直し(体制面の確認を明確化)

  • 監査スケジュール・決算早期化の課題整理(監査工数増の吸収余地)

  • 監査人変更となった場合の社内負荷(引継ぎ資料、会計方針メモ整備)


まとめ:上場監査の信頼性強化に向け、監査人の要件見直しが動き出した

JICPAは、登録上場会社等監査人の体制整備を検討するPTを設置し、2027年2月までに要綱案をまとめ、同年7月の総会決定を目指すとしています。


監査法人の最低社員数(現行5人)を含む要件見直しが議論される見込みであり、企業側も監査体制・監査人評価の観点から早めの備えが有効です。




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